一歳の夏が終わる

一歳と1ヶ月を越え、いっそう元気ハツラツな娘。

彼女のほっぺたがあまりにプルプルすべすべなので、ついつい舐めまわしたくなり
アイドルの歯ブラシを舐めるイジリー岡田のごとく、娘の頬をペロペロするふりをして遊んでいた。(さすがに本当には舐めませんが)

その様子があまりにも酷いということで、側で見ていた旦那にたしなめられたのだが

私が
「べつに友達の前でも普通に同じことできるし!」
と、娘の頬を舐めまわす(真似をする)のは恥ずかしいことではないと反論したところ

「じゃあ俺が今から同じことをする!これを見てからもう一度考えてほしい」と言われ、
顔真似つきで娘の頬をペロペロなめ(るふりをし)だした。

それがもう想像以上に酷い有り様で、
何も分からずにゲラゲラと笑っている娘が不憫で、
私はさっきなんということをしてしまったんだという反省と共に
二度とイジリー岡田の真似は致しませんと旦那に誓いました。

理性的でウィットに富んだ素敵な旦那をもって私は本当に幸せ者だ。


両親から頬をペロペロされてることには気付かない娘だが、親の真似や後追いをしたり、積極的に文明を取り入れようとしている。

ここ最近は手元にあるものを「ハイッ」と言いながら渡すのがブームらしく、玩具やテレビのリモコンなど、手当たり次第に拾っては渡してくる。
「ありがとー」と言って受け取らないと不機嫌になるのでなかなか忙しい。

洗濯物をたたんでいる時は、洗濯かごの中からひっぱりだして「ハイッ」と渡してくれる。
最初のうちは
「おっ、手伝ってくれるのかい、ありがとー」
とお互い上機嫌なのだが、いかんせん向こうはつかんで渡すだけなので
とてもじゃないが畳むスピードが追い付かず、まだ畳んでいる最中に次の洗濯物を差し出されることになる。
こちらが受け取れないでいると「…ハイッ💢」と怒気を含んだ声で手元に落としてくるので、なかなか畳むのがはかどらない。

あと、渡すものが何もない時に私の服の裾をつまんで「ハイッ」と差し出してくるので
「ありがと…ってこれもともと私のやないかーい」とツッコミを入れざるを得ない。

なかでも一番あんまりだァと思ったのは
私の頭をおもむろに掴んで髪の毛を2,3本ブチブチィッとむしり、満面の笑顔で「ハイッ」と渡してきた時。


人の痛みのわかる優しい…優しい子になっておくれ。