飴と鞭

最近娘が覚えた技で、こちらをぎゅっと抱きしめながら「だいすきー」と言ってくる可愛い攻撃があるのだが
この技をくらうと、すべての用事を中断して抱きしめかえさざるをえない。かわいすぎて。

夜に寝かしつけをする時、ある程度は歌ったりトントンしてやったりと寝かしつけらしきことを一通りすると、
大体は満足して寝てくれるのだけど
たまに興奮おさまらずにはしゃいだまま遊びたいモードになる時もある。
翌日に差し障るし夜更かしはさせたくないが、遊びに付き合っているといつまでも寝ようとしないので
そんな時はもう寝たふりをするか本当に寝てしまうかで、相手が諦めて寝るのを待つのに限る。
「お母さんはもう眠いから寝るね!おやすみ!ぐーぐー!」と言って相手をせずじっとしていると
布団の上から小さいかたまりがドサッと覆い被さって
「だいすきー」とささやいてくる。
これにはさすがに無視がしづらくて「えっ?だいすきなの?」とついつい半笑いで応じてしまい
な-んだ!お母さん寝とらんやんけ!となった娘が満面の笑顔で「だいすきなの!」と抱きついてきた。
なんて小悪魔的。

この可愛い攻撃は私以外にも父親である旦那相手にも行われる。
だが私にも旦那にも毎回必ずしてくれるわけではなく、娘の気分がのってる時しかしてくれない。
確率的には5回中1回くらいなのでまぁまぁ低いのだが、旦那も娘に「だいすき」と抱きつかれたくて必死なのでよくトライしている。

気分がのらない時の娘は塩対応が酷い。
両手を広げてハグ待ちの我々を横目に、「やんないよー」とプイッと顔を背けて澄ました顔で絵本を読んでみたり。
いぶかしげに眉をひそめて冷たい視線をよこしてみたり。

でもそんな塩対応も、それはそれでカワイイ。